大阪の公立高校入試のしくみ

 大阪府の公立高校入試は2016年の春から大きく変わりました。お父さん、お母さんが中学生だったころより、かなり複雑になっています。

 お子様の進路のことを考える上で、知っておいたほうがよい公立高校一般入試の仕組みとポイントをご紹介します。

 私立高校については、学校ごとコースごとに仕組みが異なりますので、詳しくはお気軽にお問い合わせください。


「内申点」の対象は中1・中2・中3の全学年

【内申点とは?】

内申点は正しくは「調査書の評価」の点数と言います。これは、高校入試の際の「持ち点」のようなものです。お父さん、お母さん方の時は中3の成績のみが反映されていましたが、今は中1の成績から反映されます。

 

【評価の仕方が変わりました。】

評価方法は「絶対評価」と呼ばれる方法で行われます。簡単に言うと「よい点をとれば高評価」ということです。2016年までは「周りと比べてよい点をとれば高評価」(相対評価)でした。

 

【内申点の計算方法】

大阪府での公立高校一般入試では下記のように内申点を計算します。

中1:9教科×5段階×2=90点満点

中2:9教科×5段階×2=90点満点

中3:9教科×5段階×6=270点満点

3年間合計450点満点

比率⇒中1:中2:中3=『1:1:3』

 

つまり、高校受験は中1の1学期から始まっています。3年生での内申点が1番高配点ですが、だからと言って3年生になってから勉強を始めるのは遅く、1年生から継続的に学習し、勉強習慣をつけておくことが大切です。

 

【高校により入試本番のテストと内申点の比率が変わる】

入試本番のテストの点数と内申点は、どの高校も半々ではありません。高校によって異なるのも大阪府の入試の特徴の1つです。

「本番のテスト:内申点」は、

〇タイプⅠ「3:7」=テスト270点満点:内申点630点満点・・・内申超重視

〇タイプⅡ「4:6」=テスト360点満点:内申点540点満点・・・内申重視

〇タイプⅢ「5:5」=テスト450点満点:内申点450点満点・・・半々

〇タイプⅣ「6:4」=テスト540点満点:内申点360点満点・・・本番重視

〇タイプⅤ「7:3」=テスト630点満点:内申点270点満点・・・本番超重視

のいずれかになります。

どの高校がどのタイプかは事前に発表されるので、確認しておきましょう。

 

【チャレンジテストも重要】

チャレンジテストは、学校間の格差をなくすためのテストです。定期テストが難しい学校の内申点3と、簡単な学校の内申点3が同じ評価だと、不公平になります。その差を埋めるために実施されるのがチャレンジテストになります。


入試本番のテストもレベル別

【高校によって問題レベルが分かれている】

一般入試のテストは英語・国語・数学の入試問題はA問題(基礎レベル)、B問題(標準レベル)、C問題(発展レベル)から各高校が選択したものが出題されます。まずは志望校で出題される問題のレベルを確認して、レベルに応じた勉強をする必要があります。

 理科と社会は全学校共通問題になります。

 

【各科目の配点とテスト時間】

国語 A・B・C問題全て50分 90点満点

数学 A・B問題50分 C問題60分 90点満点

英語 55分(内リスニング15分) 90点満点

理科 40分 90点満点

社会 40分 90点満点   合計450点満点 

【問題の傾向】

☆国語

 漢字の読み書きは毎年出題されます。語句の意味も抑おさえておく必要があります。また長文読解では、要旨・主題・文章理解がよく出ます。内容を理解した上で必要な部分を決められた文字数で答える能力も要求されます。古文はもちろん、漢文が出題されることもあり、広い知識が必要です。さらに、300字程度の作文もあり、時間配分も重要なポイントになります。

 

☆数学

 中1〜中3の内容が幅広く出題され、短時間で正しい解答を導く処理能力が問われます。初めの「小問集合」では中1~中3までの基本的な計算問題が出ます。1次関数、2次関数の問題は毎年出ており、交点を求めたり、できる図形の面積を求める問題などが出ます。また、図形問題では平面図形、立体、証明、相似、三平方の定理が中心です。

 早い段階から中1・中2の復習をしておく必要があります。

 

☆英語

 単語・連語・文法の基礎力はもちろん、日頃から「聞く」「読む」「話す」「書く」練習をしていないと難しい内容です。長文読解は500語以上もあり、はやく正確に読み解く必要があります。また大阪に関係した題材の内容が多く、日頃から大阪に関するニュースに関心を持っておく必要があります。また、毎年20~30語程度の英作文が出ており、習った文法・表現を使いこなせるようにしておくことが大切です。リスニングの点数配分も高く、聞く力も問われます。

 

☆理科

 表やグラフから思考力や計算力、理由を問う問題が多く、用語の暗記のみでは出来ない問題が多いです。また、実験結果や身の回りの現象から自分の考えを表現する問題も見られます。どの分野も実験や観察をもとに出題されることが多いです。計算問題は減少している者の、多くの生徒が苦手な「水溶液の実験」や「気体の性質」では質量パーセント濃度や、溶解度の問題などがよく出る傾向があり、類似の計算問題を多く解いておく必要があります。

 

☆社会

 基礎知識だけでなく、資料を読み取る力、多くの分野かの知識を合わせて思考力や判断力が問われる問題が増えています。地理の分野は「世界の国々」「日本の地域」がよく出題されます。地形図の読み取り問題も隔年で出題される傾向があります。歴史は、古代から現代まで幅広く出題されるので、苦手な時代がないようにしなければいけません。公民は現代日本の政治や経済に関する問題が多く、日頃からニュースに関心をもつよう心がけましょう。

【合格ボーダーゾーンの合否基準は】

 内申点と本番のテストの総合点で合格ライン前後のボーダーゾーンに入っている生徒は、あらかじめ書いて提出しておいた「自己申告書」の内容を見られます。その中から「各高校が求める生徒像(=アドミッションポリシー)」に合う生徒を優先的に合格させていく仕組みです。

 ボーダーゾーンに入ると考えられる生徒は、高校のアドミッションポリシーをチェックして、しっかり自己申告書を書いておく必要があります